シェルパ・アンド・カンパニー、ESG情報開示支援クラウド「SmartESG」正式版の提供開始
10月31日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社(シェルパ)は、2022年11月1日(火)より、ESG情報開示支援クラウド「SmartESG」正式版の提供を開始することを発表した。
■概要
SmartESGは、社内のESG情報を一元化し、ESG活動の分析と改善を可能にするクラウドサービスである。東証の市場再編やコーポレートガバナンス・コードの改訂に伴い、企業が主要なステークホルダーにESG情報を開示し、経済的・社会的価値を統合・実証するという流れは一層加速している。この流れを受け、シェルパでは2022年5月から「SmartESG β版」の提供を開始し、東証プライム市場を中心とする利用企業様の多様なご意見とご要望を基に機能を拡充を進め、正式版の提供開始に至った。
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SmartESG正式版では、「SmartESGワークフロー」により外部評価機関や取引先から寄せられる情報開示依頼やアンケート回答作業を大幅に効率化することに加え、社内に点在するESGデータを「SmartESGデータベース」に集約する。
また、集約したESGデータを「SmartESGマトリクス」により、各評価機関・開示基準が求めるESG主要項目毎にマッピングし、共通度合いや重要度を明らかにした上で、「SmartESGスコアリング」によりベンチマーク企業の独自スコアリングと開示ベストプラクティスの特定を行うことで、導入企業様の市場からのESG評価の向上を促進する。
シェルパは、ESG経営を推進する事業会社やその活動を支援するコンサルティング会社にSmartESGを使用してもらうことでESG経営の普及を進めていく。
■企業の中長期的な成長を支えるESG
未曾有の危機に瀕する地球環境や、COVID-19が浮き彫りにした格差・人権問題は、今日の企業・ステークホルダー・個々人のあり方に大きな影響を与えている。これらの地球規模の問題を解決し、社会経済システムを持続可能にするために、サステナビリティの推進が共通命題となり、具体的な17の目標としてSDGsが定められた。SDGsは世界全体の目標であり、主体は国連や国家、企業から各個人まで広範に及ぶが、その中でも投資家や企業を主体としたSDGs達成の取り組みの一つとしてESGが存在する。
ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字を合わせた言葉で、2006年に国連が発表した責任投資原則(PRI)により広まった。ESGには「環境や社会、企業統治に注力する企業ほど中長期的に企業価値が向上する。」という考えが根底にある。このような言葉が生まれた背景として、企業や投資家が中長期的な価値向上を目指すにあたって、事業が環境や社会に与える影響や、環境や社会の変化により事業が影響を受ける可能性を無視できなくなっていることが上げられる。
「ESG経営」へのシフトはグローバルで急速に進んでおり、日本企業にも変化が期待されている。株主を中心とする主要なステークホルダーにESG情報を開示し、中長期目線で経済的・社会的価値の統合・実証に取り組むことで、企業はESG経営のメリットを最大限享受することが可能になる。
■ESG経営の課題
ESG経営へのシフトを推進するために、多くの企業でサステナビリティ部門の新設などの取り組みが進んでいる。企業はこれまで決算書などの書類を通じて財務情報の開示を行ってきたが、ESG・非財務情報は統合報告書やサステナビリティレポート上での開示が必要とされており、これらの情報開示を適切に行うにあたって、社内に蓄積されたESG・非財務情報を正確に把握・分析し、効果的な施策と改善を行うことが求められている。
しかし、これらの情報は様々な部署に散在しており、またESG評価機関への対応の負担やスコアリングのブラックボックス化により、ESG情報開示やESGスコア向上のための取り組み全般に負担を感じている企業が多く存在する。シェルパは、ESG情報開示支援クラウド「SmartESG」によって企業のESG経営のベストプラクティスの確立を目指し、経済価値・社会価値の創造とサステナブルなビジネスの両立を実現する。
■SmartESGの特徴
- 「SmartESGデータベース」社内に点在するESG関連情報の一元管理を可能にする
- 「SmartESGワークフロー」外部評価機関や取引先から寄せられる情報開示依頼やアンケート回答をチームで対応可能にすることで作業時間を大幅に効率化する
- 「SmartESGマトリクス」各評価機関・開示基準から求められている情報を基に、取り組み優先度の高いESG項目を明らかにする
- 「SmartESGスコアリング」SmartESG AIがベンチマーク企業の独自スコアリングを行い、開示のベストプラクティスを特定する