カナダ、気候変動対策プロジェクトに今後5年間で約230億円を投資

カナダ、気候変動対策プロジェクトに今後5年間で約230億円を投資

カナダ政府は、気候変動に対処するための「自然に基づく解決策」(Nature Based Solutions)に焦点を当てたプロジェクトに、今後5年間で最大2億ドルを提供することを発表した。

国際自然保護連合(IUCN)によると、「自然に基づく解決策」とは、”社会的課題に効果的かつ適応的に対処し、同時に人間の福利と生物多様性に利益をもたらす、自然および改変された生態系の保護、持続可能な管理、回復のための行動 “。この自然に基づく解決策に沿って一般的に定義されるプロジェクトは、森林や湿地の再開発に焦点を当てたもので、土地を保護または変換し、生物多様性を向上させ、自然が環境からCO2を吸収することを可能にする。

カナダ政府は、2050年までに温室効果ガスの排出量をゼロにすることを昨年発表したが、2021年7月には、2030年までに温室効果ガスの排出量を40〜45%削減するという暫定目標を発表していた。

今回の資金提供は、今年初めに設立された「Nature Smart Climate Solutions Fund」を通じて行われる。劣化した生態系の回復、転換リスクの高い炭素豊富な地域の保全、農業、森林、都市開発分野を中心とした土地管理手法の改善などのプロジェクトが支援対象。

【参照ページ】
(原文)Government of Canada announces $200M to address climate change by restoring carbon-rich ecosystems through nature-based solutions
(日本語訳)カナダ、気候変動へ対処するプロジェクトに2億ドルを投資

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…
  3. 進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    2025-6-6

    進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    サステナビリティ情報開示の高度化が急速に進んでいる。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)…

ピックアップ記事

  1. SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    2025-8-14

    SSBJ(気候関連開示基準)とGX-ETSの共通点とは?~比較解説と実務効率化~

    日本企業にとって、2026年から「気候変動対応・開示」は、企業価値を左右する重要な経営課題になるで…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-11

    バークレイズ、サステナブルファイナンスで累計2,200億ドルを達成

    7月29日、英国大手銀行バークレイズは、2025年上半期のサステナビリティ投資家向けプレゼンテーシ…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る