EFRAG、財務・サステナビリティ報告の連携強化へ49件の意見を整理 将来の財務的影響の定量化に課題

11月4日、欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、財務報告とサステナビリティ報告のつながり(コネクティビティ)に関する意見募集結果と今後の対応について、財務報告・サステナビリティ報告の両技術専門家グループによる合同会議の討議資料を公表した。将来の財務的影響の定量化や、両報告の整合性、実務指針の必要性などについて、関係者から寄せられた意見を整理した。
EFRAGは2025年12月にESRSに基づくサステナビリティ報告と財務報告の整合性を高め、企業のリスク・機会と財務的影響の関係を明確にするため、ディスカッション・ペーパーを公表した(2026年6月30日まで意見を募集)。その後、49件の意見書が寄せられ、報告情報のつながりを高めることへの支持が示された一方、追加的な開示要求には慎重な意見も寄せられた。
将来の財務的影響、定量化を巡り意見に相違
将来の財務的影響(Anticipated Financial Effects:AFE)について、投資家などの情報利用者は、サステナビリティ関連のリスク・機会が企業の財務業績や将来キャッシュ・フローに及ぼす影響を理解するため、定量的な開示の重要性を指摘した。
一方、開示情報を作成する企業などからは、算定手法の未成熟、見積りの不確実性、保証上の課題、商業上の機密性などへの懸念が示された。定量化を一律に求めるべきではないとの意見も寄せられている。
相互参照だけでなく、説明の一貫性を重視
財務報告とサステナビリティ報告の連携については、単に関連情報を相互参照するだけでなく、両報告で使用する前提条件や数値の違いを説明し、サステナビリティ課題が財務に及ぼす影響を理解できるようにすることが重視された。
今後の対応として、実務者向けの具体例や解説資料の整備、財務諸表における開示範囲の明確化、将来の財務的影響に関する追加的な検討などが提案されている。
EFRAGは、意見募集結果をまとめたフィードバック文書について、2026年後半に財務報告・サステナビリティ報告の両審議機関で審議・承認を経て正式に公表する予定である。今回の資料はEFRAG事務局による討議資料であり、新たな開示基準や要求事項を決定したものではない。
参考:EFRAG Connectivity DP Feedback and Next Steps Draft EFRAG Connectivity DP Feedback Statement- Key messages and next steps

