独Future Energy Ventures、エネルギー転換を加速するスタートアップ支援を強化

11月27日、ドイツのベンチャーキャピタルFuture Energy Ventures(FEV)が、メインファンド2号となる2億500万ユーロに加え、イタリア向け3000万ユーロの専用ファンドをクローズしたことが明らかになった。いずれもエネルギー転換を牽引するスタートアップ支援を目的とする。
FEVは2016年にヤン・ロゼク、ヴェロニク・ヘルデマン、オハド・ママン、パトリック・エルトマン、モリッツ・ユングマン、ヤン・パラシンスキらによって設立された。デジタル、スケーラブル、アセットライト型のエネルギー技術に特化し、欧州と米国のシリーズA・Bステージ企業へ投資する。主な領域はAIによる電力網最適化、エネルギー貯蔵、eモビリティ、スマートビルディング、地理空間インテリジェンスやブロックチェーンといったフロンティア技術である。
ポートフォリオにはChloris、Enspired、Feld Energy、Jua、Piclo、Reev、Station Aなどが含まれ、効率的で脱炭素化され、デジタルに接続されたエネルギーエコシステムの構築を進めている。
今回の新ファンドは、レイトシードからシリーズB段階のエネルギーテック企業を対象に、AIによるグリッド管理、蓄電、建物・交通の電化、スマートインフラなど、デジタルかつソフトウェアベースのアセットライト技術を支援する。FEVは脱炭素化の加速、システム効率の向上、地域分散型再生可能エネルギーの拡大を目指し、資本提供に加えてネットワークや戦略支援を提供する。
CEOのヤン・ロゼク氏は、「市場はエネルギー技術の重要性をますます認識している。蓄電、グリッド最適化、再生可能エネルギーの革新的ソリューションには本格的な資金が流れ込み、投資リターンと世界的意義は両立可能である」と述べた。
今回のファンドにはE.ON、欧州投資基金(EIF)、KfW Capital、ABN AMRO、CLP、BGK、ISA Energia、Borusan、Zorlu Holding、Telos Impact、KELAG、MTR、Sabanci Climate Venturesに加え、イタリア専用ファンドを通じてCDPが出資している。
(原文)German VC Firm Future Energy Ventures closes €235M fund to drive independent energy future
(日本語参考訳)ドイツのベンチャーキャピタル企業Future Energy Venturesが、独立系エネルギーの未来を推進するために2億3500万ユーロのファンドをクローズ

