
9月18日、IKEAの投資部門Ingka Investmentsは、食品廃棄物を再生可能天然ガスへと転換するVanguard Renewablesへの少数持分投資を発表した。これに先立ち、IKEA U.S.はウィスコンシン州やマサチューセッツ州など全米5店舗でVanguardの食品廃棄物処理サービスの試験導入を開始。店舗レストランやフードマーケットで生じる食べ残しや売れ残り商品を回収し、嫌気性消化によってバイオガスと低炭素肥料へと再資源化する。
IKEA U.S.のハビエル・キニョネスCEOは「私たちは廃棄物を“資源”と捉えており、このパートナーシップにより、より持続可能な小売運営への移行が加速される」と述べた。過去7年間で前処理段階の食品廃棄を約50%削減し、8万3,000食分の食品ロスを防止してきたIKEAは、今回の試験導入に続き、全米への拡大を見込んでいる。
世界全体で毎年13億トンの食品が廃棄され、そのうち米国では40%が無駄にされているとされる。Vanguard Renewablesのマイケル・オラフリンCEOは、「避けられない食品廃棄物を埋立地ではなくエネルギー資源へと変えることで、気候変動対策に貢献できる」と語る。今回の提携は、循環経済における実行可能なモデルとして注目されている。
Ingka Groupは2030年までに全社の廃棄物を100%リサイクル可能とする目標を掲げており、今回の投資は循環型ソリューションへの10億ユーロ投資計画の一環である。Vanguard Renewablesは2022年にBlackRockリアルアセット部門に買収されていた。また、Vanguard Renewablesは、すでにWinnowやRECOとともにIngkaの「Circular Investments」ポートフォリオに加わっており、リテールから農業まで広範囲にわたる食品ロス削減のテクノロジー革新を担っている。
(原文)Turning meatball scraps into renewable gas – IKEA U.S. and Vanguard Renewables tackle food waste
(日本語参考訳)ミートボールの残り物を再生可能ガスに変える – IKEA USとVanguard Renewablesが食品廃棄物に取り組む