
9月17日、Microsoft、Nscale、Akerの3社は、62億ドル(約9,000億円)規模の次世代AIインフラ構築に関する画期的な合意を発表した。2026年から段階的にサービス提供が開始される予定で、完全再生可能エネルギーによるAIインフラとしては欧州最大級となる見込みだ。北極圏から200キロ以上北に位置するノルウェーの港町ナルヴィクが、欧州におけるAIおよびクラウドサービスの戦略的拠点として注目を集めている。
ナルヴィクは、豊富な水力発電、冷涼な気候、既存の工業インフラ、そして比較的低い地元の電力需要を背景に、データセンター運用に理想的な環境を備える。このプロジェクトでは、世界最先端のGPUを導入し、官民双方の高まる計算需要に応える体制を整える。Microsoftはこのインフラを自社のクラウドサービス網の一部として活用し、欧州の顧客向けに最先端のAIサービスを提供する計画である。
MicrosoftのJon Tinterビジネス開発担当部長は、「今回の投資は、欧州の顧客に対するわれわれの揺るぎないコミットメントを示すものであり、再生可能エネルギーによって駆動される持続可能なAIインフラの実現に向けた重要な一歩です」とコメントした。
NscaleのJosh Payne CEOは、「本プロジェクトは、世界最大規模のGPU導入の一例であり、ナルヴィクが欧州におけるAI戦略拠点としての地位を確立するものである。データセンター、GPU、オーケストレーションを統合し、効率性・規制準拠・持続可能性を確保しながらAIコンピューティングの加速を図る、というわれわれのアプローチの成果だ」と述べた。
(原文)The port town in Norway emerging as an AI hub
(日本語参考訳)ノルウェイの港町、AIハブとして台頭