マイクロソフト、Pantheon Regenerationに投資 商用泥炭地再生事業を加速

12月3日、環境再生を手がけるPantheon Regenerationは、マイクロソフトの気候イノベーションファンドから戦略的投資を受け、同社の生態系再生プロジェクトの開発・拡大を加速すると発表した。Pantheonの初期プロジェクトである「Pocosin Ecological Reserve I」は、米国で最初期の商用ピートランド(泥炭地)再生事業の一つである。泥炭地は地球上で最も炭素密度の高い生態系の一つとして知られ、その再生は高い気候変動対策効果を持つ自然を活用した解決策とされている。
Pantheonの再生手法は、大気中のCO₂を迅速に除去し、大量のカーボンクレジット創出を可能にするだけでなく、数千年にわたり重要な役割を果たしてきた湿地生態系の再生にも寄与するという。同社はデューク大学と連携し、生物多様性や水資源にも効果をもたらす高品質のカーボンクレジットを提供している。マイクロソフトの投資は、これらの高品質クレジットを企業需要に応える形で拡大するPantheonのミッションを後押しするものである。
Pantheonは生態学、実物資産、機関投資、コモディティ市場など多様な専門性を持つチームを構成し、科学的な厳密性と市場での実行力を両立させながら、生態系再生を投資可能な気候ソリューションとして確立することを目指している。
マイクロソフトによるPantheonへの投資は、自然由来および技術系双方のアプローチを組み合わせ、地球規模の気候目標達成に向けてスケール可能な炭素除去ソリューションを追求する同社の戦略をさらに強化するものである。

