2月28日、カナダ政府は、40億カナダドル(約4,398億円)のグリーンボンド発行を完了したと発表した。
新しい債券の発行は、昨年末に政府が発表したグリーンボンド・フレームワークの更新に続くもので、適格投資分野のリストに原子力発電への支出を追加した。原子力を持続可能な活動に分類することについては、EUの持続可能な金融分類に含めることに反対する欧州の加盟国もあるなど、法域によっては物議を醸してきた。しかし、反対にもかかわらず、原子力活動はEUのタクソノミーに含まれることに成功し、英国のタクソノミーにも含まれる準備が整っている。
カナダは2022年に初のグリーンボンドを発行し、グリーン・インフラやその他の気候・環境保護関連プロジェクトへの投資資金として50億カナダドル(約5,489億円)を調達した。直近のグリーンボンド配分報告書では、調達額の3分の1以上が、ゼロ・エミッション車(ZEV)の導入やZEVインフラ整備を支援するプロジェクトなど、クリーンな交通機関への投資に向けられたと報告している。その他、持続可能な農業の実践を支援し、農業部門における温室効果ガス排出を削減する革新的技術の開発を奨励するための資金を提供する「生活天然資源と土地利用」や、「再生可能エネルギー」が上位に割り当てられた。
この新募集は2倍近い申し込み超過となり、最終的なオーダーブックは74億ドル(約8,137億円)を超え、環境・社会的責任投資家が購入者の約3分の2を占め、機関投資家が投資家ベースの33%以上を占めた。
【参照ページ】
(原文)Canada issues second green bond
(日本語参考訳)カナダが2本目のグリーンボンドを発行