経産省、「成長志向型の資源自律経済戦略」を策定
- 2023/4/12
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3月31日、経済産業省は、「成長志向型の資源自律経済戦略」を策定した。また、本戦略の実現に向けた今後のアクションとして、①産官学CEパートナーシップを今夏(6から7月頃)に立ち上げる。加えて、②動静脈連携の加速に向けた制度整備の検討を今夏(6から7月頃)から開始する。
経済産業政策の新機軸の一つに、「成長志向型の資源自律経済の確立」が位置付けられている。その「成長志向型の資源自律経済の確立」に向けて、2020年5月に策定した「循環経済ビジョン2020」を踏まえ、資源循環経済政策の再構築等を通じた国内の資源循環システムの自律化・強靱化と国際市場獲得を目指し、総合的な政策パッケージである「成長志向型の資源自律経済戦略」を2022年度中に策定することとしていた。
本戦略の検討のために、2022年10月3日に「成長志向型の資源自律経済デザイン研究会」と「資源自律経済戦略企画室」を立ち上げ、同研究会において半年に亘って議論を重ね、今般、「成長志向型の資源自律経済戦略」を策定した。
本戦略の実現に向けた次のアクションとして、以下が挙げられる。
①「産官学CEパートナーシップ」の立ち上げ【今夏(6から7月頃)】
サーキュラーエコノミー(Circular Economy:CE)への非連続なトランジションを実現するに当たっては、個社ごとの取組だけでは経済合理性を確保できないことから、関係主体の連携による協調領域の拡張が必須である。
- 自治体、大学、企業・業界団体、関係機関・関係団体等が参画するパートナーシップを立ち上げ
※ パートナーシップの「名称」と「ロゴ」については公募予定 - ビジョン・ロードマップ策定、CE情報流通プラットフォーム構築についての検討を皮切りに、その他の個別テーマ(標準化、マーケティング、プロモーション、国際連携、技術検討等)についても順次検討を実施
②動静脈連携の加速に向けた制度整備【今夏(6から7月頃)】
現在の資源循環に係る政策体系は、3R(Reduce, Reuse, Recycle)を前提としており、特に静脈産業に焦点を当てた政策が中心であることから、「動静脈連携(動脈産業と静脈産業の有機的な連携)」を基本とするサーキュラーエコノミー型に政策体系を刷新することが必須である。
- 「GX実現に向けた基本方針(令和5年2月10日閣議決定)」を踏まえ、動静脈連携による資源循環を加速し、中長期的にレジリエントな資源循環市場の創出を目指して、「資源循環経済小委員会(※ 現在の「廃棄物・リサイクル小委員会」を改組予定)」を立ち上げ、3R関連法制の拡充・強化の検討を開始
- 検討項目は、①資源有効利用促進法(3R法)の対象品目の追加、②循環配慮設計の拡充・実効化、③表示制度の適正化、④リコマース(Re-commerce)市場の整備、⑤効率的回収の強化を中心に検討を実施
【参照ページ】
「成長志向型の資源自律経済戦略」を策定しました