3月24日、米国カリフォルニア州に本社を置く気候変動対策企業CarbonCaptureは、同社のDirect Air Capture(DAC)技術によって生成された炭素除去クレジットの購入について、Microsoftと合意したことを発表した。
DAC技術は、IEAがネット・ゼロ・エネルギー・システムへの移行における重要な炭素除去オプションとして挙げているもので、大気中から直接CO2を抽出し、原料として使用したり、貯蔵と組み合わせることで永久的に除去する。昨年のIPCC気候変動緩和研究によると、温暖化を1.5℃に抑えるシナリオでは、二酸化炭素の除去方法は今後数十年で年間数十億トンに拡大し、DACはそのかなりの部分を占める可能性があるとされている。
Microsoftとの新たな契約は、CarbonCaptureが2022年9月に発表した、ワイオミング州における新しいDACプロジェクト「Project Bison」に続くもので、炭素貯蔵開発企業のFrontier Carbon Solutionsと共同で、大気中から年間500万トンの二酸化炭素を永久的に除去・貯蔵することを目的としている。本プロジェクトは、2023年後半に稼働し、2030年まで複数のフェーズで開発を進め、年間500万トンの容量に到達する予定である。
本契約は、Microsoftが発表した一連の炭素除去契約の最新版であり、2030年までにカーボン・マイナスを実現し、2050年までに過去の排出量をすべて除去するという同社のイニシアティブの一部を成すものである。Microsoftは最近、新興企業のクライムワークスと10,000トンの二酸化炭素排出を永久的に除去するDACベースの契約を締結したことを発表した。
【参考ページ】
(原文)Microsoft to Buy Carbon Removal Credits from CarbonCapture
(日本語参考訳)CarbonCapture、MicrosoftとDACの契約を締結