JetBlue、「カーボン・マイナス」SAFの購入に合意

JetBlue、「カーボン・マイナス」SAFの購入に合意

12月2日、JetBlueは、Fidelis New Energyと、バイオマスエネルギーで製造され、炭素回収・貯留によりライフサイクル炭素強度がマイナスとなる9200万ガロンの持続可能な航空燃料(SAF)を購入する契約を締結したことを発表した。

両社によると、SAFは2025年を目標に5年間かけて供給される予定である。

SAFは、航空業界を脱炭素化するための重要なツールの一つと考えられており、一般的に化石燃料ではなく、廃油や農業残渣などの持続可能な資源から製造されている。SAFは通常、従来のジェット燃料と比較して、ライフサイクルでの二酸化炭素排出量を約80%削減する。

ルイジアナ州にあるFidelisのGrön Fuels GigaSystemで製造されるSAFは、既存および新規の低炭素原料を幅広く使用し、炭素回収と隔離を統合して廃熱を発電に利用し、炭素回収と隔離(CCS)およびCCS付きバイオマスエネルギー(BECCS)を統合して副産物からバイオガスを生産し、負のライフサイクル炭素強度を達成するよう設計されている。

Grön Fuels GigaSystemは、北米で最大かつ最も効率的な再生可能燃料施設として建設され、年間10億ガロン(1日あたり6万5000バレル)のSAF、再生可能ディーゼル、その他低炭素製品を生産すると推定されている。Fidelisは、本施設から年間約500万トンの生物起源CO2を永久的に隔離することを見込んでいる。

またJetBlueは、昨年、2030年までにジェット燃料の10%を混合燃料にするという目標と、2040年までに炭素排出量ゼロを達成するという目標を発表している。

【関連記事】
JetBlue、CO2を回収した持続可能な航空機用燃料を2,500万ガロン発注
JetBlue、法人顧客向けに出張時の排出量を削減・報告するプログラムを開始

【参照ページ】
JetBlue and Fidelis New Energy Sign Agreement for 92 Million Gallons of Sustainable Aviation Fuel

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  2. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…
  3. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…

ピックアップ記事

  1. サステナビリティ開示におけるタクソノミ導入と実務対応のポイント

    2025-8-22

    サステナビリティ開示におけるタクソノミ導入と実務対応のポイント

    2025年8月8日、金融庁は、「2027年版EDINETタクソノミの開発案」を公表した。これは、I…
  2. 2025-8-19

    PR【対談&ワークショップ】第一生命が語る「ESG開示」と「企業価値向上」

    毎回満員御礼でご好評をいただいているESG Journal 会員向けのESG Journal …
  3. 2025-8-18

    金融庁、EDINET新タクソノミ案公表 27年版ではサステナ情報開示も検討

    8月8日、金融庁は企業の有価証券報告書などで利用される電子開示システム「EDINET」の基盤となる…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る