11月16日、世界最大の温室効果ガス(GHG)クレジットプログラムを運営するVerraと、気候技術大手Pachamaは、リモートセンシングを活用して森林炭素を測定するデジタル測定・報告・検証(DMRV)プラットフォームの試験運用を開始する。パイロット版は、森林炭素プロジェクトの効率性、透明性、完全性を高めるための世界的な取り組みにおいて、重要なマイルストーンとなるものである。
最近の技術の進歩にもかかわらず、PDFファイル、スプレッドシート、手作業による測定は、依然として森林炭素クレジットの測定と検証の中心的なツールとなっている。新しいデジタルプラットフォームは、データの収集、分析、検証の方法を自動化・標準化することで、客観性を維持し、透明性を高め、今日の炭素市場の大きな課題である新しい炭素クレジットの発行に関わるコストと時間を劇的に削減することができる。
今年初め、VerraはデジタルMRVワーキンググループを立ち上げ、VerraのVerified Carbon Standard(VCS)プログラムにおけるサードパーティDMRVプラットフォームの使用に関するプロトコル、ガイダンス、フレームワークを策定している。本ワーキンググループの主要な成果であるPachamaパイロット版は、このタイプの最初の運用プラットフォームの1つであり、MRVプロセスの効率と精度を向上させるデジタルプラットフォームのエコシステムを構築するための重要な第一歩となるものである。
リモートセンシングの試験運用は、年内に開始される予定である。試験運用から得られた知見は、同様の状況における将来のDMRVプラットフォームのガイダンスに反映される予定である。
【参照ページ】
(原文)World’s Largest Carbon Program Pilots Digital Measuring Of Forest Carbon
(日本語訳)Verra、世界最大のカーボンプログラム、森林炭素のデジタル計測を試験的に実施