
9月24日、中国の習近平国家主席は、同国の新たな国別削減目標(NDCs)を発表した。パリ協定採択から10年目となる本年は各国が新NDCを提出する重要な年であり、世界の気候ガバナンスが転換期にあると強調した上で、中国が掲げる具体的な排出削減目標を公表したものである。
新目標では、2035年までに温室効果ガス排出量をピーク時から7〜10%削減し(より高い削減も目指す)、エネルギー消費に占める非化石燃料比率を30%超に引き上げることを柱としている。また、風力・太陽光発電の設備容量を2020年比6倍以上(3,600GW超)に拡大し、森林蓄積量を240億立方メートル超に増加、新エネルギー車を新車販売の主流に据える計画も盛り込んだ。さらに、排出権取引市場の対象を主要高排出セクターに拡大し、気候適応型社会の構築を目指すとした。
習主席は、これらの目標はパリ協定の要請に基づく中国の最大限の努力であり、自国の厳しい取り組みだけでなく国際的な支援と開かれた環境が不可欠であると強調し、先進国に対しては率先した排出削減と途上国への資金・技術支援を求め、各国が行動を加速し、人類と自然の調和というビジョンを実現し、地球という「共通の家」を守るため協力するよう呼びかけた。
(原文)President Xi Jinping Delivers Video Remarks at the U.N. Climate Summit
(日本語参考訳)習近平国家主席が国連気候サミットでビデオ演説