
9月15日、マクドナルドUSAは、米国の牛肉供給における持続可能性を強化するため、過去最大規模となる再生型農業への投資を行うと発表した。国家魚類野生生物財団(NFWF)や米国農務省自然資源保全局(NRCS)との連携のもと、今後7年間で2億ドル(約300億円)以上を投じ、38州・400万エーカーに及ぶ牧場において、再生型グレージング、水資源保全、生態系回復などを支援する「Grassland Resilience and Conservation Initiative」を展開する。
この取り組みは、参加する牧場主に対し、土壌の健康改善や野生動物の生息地保護、水資源の効率的活用といった課題に対応するためのツールと資金支援を提供する。加えて、インセンティブ支払いなどの経済的便益を通じて、マクドナルドのサプライチェーン全体のレジリエンス向上も図る。CargillやCoca-Colaといったマクドナルドの主要サプライヤーもこの取り組みに賛同し、NFWFに資金提供を行う。
NFWFは独立した立場から、参加牧場主を支援する団体への競争的助成を行う予定で、最初の助成先の発表は2026年1月に行われる見通し。また、外部モニタリング機関であるKateriおよびCarbon Yieldが、土壌の健康改善効果について科学的な測定・報告を行う。
NFWFのジェフ・トランドールCEOは、「適切に管理された牧草地は、より多くの水を保持し、草の生育を促進し、生物多様性の向上にも寄与する」と述べ、本イニシアティブが牧場の収益性や地域経済の強化にもつながると強調した。
マクドナルドUSAのサプライチェーン担当VPセサル・ピニャは、「人口を養うことと天然資源を守ることは両立可能だ」と語り、今回の官民パートナーシップがその好例であると位置づけている。
(原文)McDonald’s USA Makes Company’s Largest-Ever Investment in Regenerative Agriculture through National Fish and Wildlife Foundation Partnership
(日本語参考訳)マクドナルドUSA、全米魚類野生生物基金との提携を通じて再生農業に同社史上最大の投資を実施