
6月5日、カナダ競争局は環境主張に関する最終ガイドラインを発表した。過去1年間に実施された2回のパブリックコンサルテーションを経て、400件超の意見を踏まえて策定されたものである。
このガイドラインは、企業が環境主張を行う際に「競争法(Competition Act)」を順守するための指針として策定された。とりわけ2024年6月20日に施行された改正法により導入された新たなグリーンウォッシング対策条項への対応が焦点となっている。
具体的には、製品や事業活動に関する環境的利益の主張には、国際的に認知された方法論に基づく適切かつ十分なテストや立証が求められる。虚偽または誤認を招く表示は禁止されており、ガイドラインはその判断基準を明確にするものだ。
過去数年にわたり、同局はキューリグ社およびフォルクスワーゲン社に対し、虚偽広告条項に基づく執行措置を実施した。また、2022年にはグリーンウォッシングに関する消費者向け警告も発出している。
法人による初回違反には最大1,000万カナダドル、再犯には最大1,500万ドル、または不当利益の3倍(または年商の3%)の制裁金が科される可能性がある。
競争局は、企業が環境主張を行う前にガイドラインを十分に確認するよう促すとともに、不当表示が疑われる場合にはウェブフォームを通じた報告を呼びかけている。
(原文)Competition Bureau issues final guidelines regarding environmental claims
(日本語参考訳)競争局が環境主張に関する最終ガイドラインを発表