
6月5日、経営コンサルティング会社であるベイン・アンド・カンパニーはサプライチェーンの脱炭素化支援ソリューションを提供するテラリティック(Terralytiq)との戦略的パートナーシップを発表した。ベインの持つ戦略立案の知見と、テラリティックの高度なAI分析技術を融合させ、企業のサプライチェーンにおける二酸化炭素(CO2)排出量とコストの最適化を支援する。
世界中の企業が2030年までの短期目標達成に向け、特に算出や削減が難しい「スコープ3(自社の活動に関連する他社の排出量)」の排出量削減という課題に直面する中、今回の提携は大きな推進力となることが期待される。両社は2023年から共同で顧客支援を行ってきたが、今回の発表により関係をさらに強化する。AIを活用した最新の分析ツールを提供し、低炭素製品がもたらす事業機会の創出までを包括的に支援する。また、調達データをもとに拠点・サプライヤーごとの製品カーボンフットプリントを可視化し、データ収集やサプライヤーへのアプローチを自動化する機能も提供される。これにより、従来数カ月を要したデータ収集・分析のプロセスを大幅に短縮し、意思決定のスピードを加速させることが可能となる。
サプライチェーンの強靭性確保と低炭素製品の事業化は、地政学的リスクや事業環境の変化に対応する上で、あらゆる業界の経営者にとって優先課題となっている。両社は既にエネルギー、製造、テクノロジー、金融サービスなどの分野で顧客支援を開始しており、今後さらに多くの業界へ展開していく予定だ。
(原文)Bain & Company announces strategic partnership with Terralytiq to help companies accelerate supply chain decarbonization
(日本語参考訳)ベイン・アンド・カンパニー、企業のサプライチェーン脱炭素化を加速させるため、テラリティクとの戦略的提携を発表