金融庁、日本企業800社超の気候データを国際基盤に連携 将来はSSBJ開示情報も対象検討へ

10月30日、金融庁と気候データ運営委員会(CDSC)は、日本企業の気候関連データを国際的なオープンデータ基盤「Climate Data Utility」に取り込むためのパートナーシップを発表した。金融庁の電子開示システム「EDINET」を通じて開示された日本企業800社超の温室効果ガス排出量や気候関連目標の情報を連携し、世界の市場参加者によるデータの利用を促進する。
Climate Data Utilityは、企業の気候関連データを集約し、投資家や金融機関などが国・地域を越えて比較・活用できるようにする国際的なデータ基盤。今回の連携により、同基盤が対象とする企業数は世界で約2万2,000社に拡大する。なお、CDSCは、標準化された気候関連データへのアクセス向上を目的として2022年に設立された国際的なイニシアティブであり、日本からは金融庁が参加している。
EDINETの開示データを国際的に活用
今回の取り組みでは、EDINETで公開されている日本企業の排出量と気候関連目標に関するデータを、Climate Data Utilityに取り込むことが想定されている。国・地域の公式開示データを同基盤に提供する取り組みとしては、フランスに続く事例となる。
EDINETにおいて、日本企業の気候関連データは、XBRLによるタグ付けなどを通じて構造化・機械判読可能な形式で提供されており、大規模なデータ処理や企業間比較への活用が可能となっている。
将来的にはSSBJ基準による開示情報も対象に
今後、金融庁とCDSCは、2027年3月期から一部のプライム市場上場企業にSSBJ基準に基づくサステナビリティ開示が段階的に適用されることを見据え、同基準による開示情報の取り込みに向けた連携についても検討を進める。
金融庁は、今回の取り組みについて、日本企業に新たな開示義務を課すものではなく、既存の開示情報を国際的な公共データ基盤を通じて幅広く利用できるようにするものだと説明している。
参考:
SSBJ開示の義務化へ、企業に求められる対応とは?
今回の連携では、将来的にSSBJ基準に基づく開示情報の取り込みも検討されている。企業にとっては、開示義務への対応に加え、投資家や金融機関による国際的なデータの比較・分析を意識した情報開示が重要となる。
ESG Journalでは、SSBJ基準の適用スケジュールや気候関連開示、第三者保証への対応などを整理した特集ページを公開している。
<実務ポイント>
制度の理解だけでなく、既存開示の活用、気候関連データの整備、第三者保証への準備など、自社の状況に応じた対応が必要
課題別に調べるには・・・

