英国政府、ネット・ゼロにむけバイオマス利用に関する政策声明を発表

11月4日、英国政府は2022年に予定されている完全なバイオマス戦略の発表に先立ち、バイオマス利用の優先順位と意図を早期に示す政策声明を発表した。

英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省によると、本政策声明には、英国経済全体における

将来のバイオマス利用に関する原則が含まれており、電力、熱、輸送、産業などの分野におけるバイオマスの役割や、炭素回収・貯蔵を伴うバイオエネルギーの一部としてのバイオマスの役割についての見解が示されている。

英国政府は、 45ページの文書の中で中長期的な経済全体におけるバイオマスの役割についての戦略的な検討を行い、国のネット・ゼロ目標の達成を目的としたバイオマス優先利用枠組のために確立された原則を示している。

本原則には、持続可能性の基準と廃棄物階層の原則への準拠、原料の入手可能性を考慮したカーボンバジェットとネット・ゼロへの貢献、ライフサイクルでの温室効果ガスの排出量と費用対効果が記載されている。またバイオマスは実行可能な場合は炭素回収利用または貯蔵を行い、そうでない場合は低炭素の代替手段が限られているか、または今では低炭素化が困難な分野でのみ使用する、と定められている。

【参照ページ】Biomass Policy Statement

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

アーカイブ

ページ上部へ戻る