環境省、日本の自然環境50年間の調査成果を総合解析 生物分布や生態系の変化を公表

10月5日、環境省生物多様性センターは、1973年から実施してきた「自然環境保全基礎調査」の成果を基に、日本の自然環境の概況や変化を総合的に解析した報告書を公表した。詳細な解析データは2026年度中に公開する予定である。
同調査は「緑の国勢調査」とも呼ばれ、自然環境保全法に基づき、全国の自然環境の現状と変化を把握するために実施している。野生動植物の分布や植生、湿地、干潟、藻場、サンゴ礁などを調査対象とする。今回の総合解析では、50年間の調査成果に加え、他の自然環境や人文社会学的な調査データも用いた。
動物種では、特定外来生物の分布が過去30年間に全国で急速に拡大した。また、ミソサザイ、カワラヒワ、ヒヨドリなどの鳥類では越冬期の分布が北方に拡大。シカ、イノシシ、クマなどの中大型哺乳類も1970年代以降に分布を広げ、特にシカは全国的に大幅な拡大が確認された。
生態系について1990年代以前と2000年代以降を比較したところ、森林面積は増加する一方、草地は減少した。里地里山では水田や畑地、マツ林、ススキ草地が減少し、竹林が増加した。また、生息地の連続性については、森林では大きな変化が確認されなかった一方、草原と湿地では減少が確認された。
報告書ではこのほか、自然環境保全の取り組みや近年の施策について、基礎調査データを用いた分析も行っている。
参考:自然環境保全基礎調査総合解析とりまとめ報告書の公表について
サプライチェーンのネイチャーポジティブ対応、自社はどこまでできているか
自然環境や生物多様性の変化が進む中、企業にも自社事業だけでなく、原材料調達を含むサプライチェーン全体で自然との関係を把握することが求められている。
ESG Journalでは、環境省「調達におけるネイチャーポジティブに向けた実践ガイドライン」をもとに、調達方針やリスク評価、トレーサビリティなど、企業が確認したいポイントをチェックリスト形式で整理している。
<実務ポイント>
サプライチェーンのネイチャーポジティブ対応について整理
サプライチェーンの
ネイチャーポジティブ対応

