
9月23日、アップルは米国非営利団体「The Conservation Fund」と協力し、カリフォルニア州メンドシーノ郡のガララ川沿いに広がる約1万4,000エーカーのレッドウッド森林を対象とした新たな保護・再生事業を発表した。この取り組みは同社の「Restore Fund」拡張の一環であり、森林の持続的管理と炭素吸収量の増加を通じてカーボン・クレジットを創出することを目的としている。
Restore Fundは2021年にゴールドマン・サックスやConservation Internationalと共に始動し、以降クライメート・アセット・マネジメントの参画やアップル自身の直接投資を経て拡大してきた。現在はアジア、アフリカ、南米、欧州など6大陸にわたり、約二十件の森林再生活動や再生型農業プロジェクトを支援している。TSMCや村田製作所といったサプライヤーも出資に参加している。
アップルは「Apple 2030」の目標として、2030年までに全事業活動でカーボンニュートラルを達成する方針を掲げる。2015年比で温室効果ガス排出量の75%削減を目指し、既に6割を超える削減を実現している。残余分については、森林再生など高品質な自然由来の炭素除去プロジェクトを通じて年間約960万トンの二酸化炭素を吸収する計画だ。
「アメリカの森林は2050年までに1,300万エーカーが失われる危機に直面している」とThe Conservation Fundのラリー・セルザーCEOは述べ、森林保護が地域経済や200万人以上の雇用を支える重要性を強調した。
またアップルは同日、インドのマングローブ林保全やジェーン・グドール研究所の「Roots and Shoots」プログラム支援など、世界各地の新規助成金を発表。自然気候解決策の評価や次世代リーダー育成を後押しする。
(原文)Apple launches new project to protect and restore California redwood forest
(日本語参考訳)アップル、カリフォルニアのレッドウッドの森を保護・再生する新プロジェクトを開始