
9月23日、気候テック企業ウォーターシェッドは、新たなサステナビリティAI製品「Product Footprints(プロダクト・フットプリント)」を発表した。これは企業の調達段階における排出量算定を根本的に変えるもので、従来は数か月を要したスコープ3.1(購入品・サービス由来の排出)計測を数分で可能にし、精度と実行可能性を大幅に高めることを狙う。
従来、企業の炭素排出の70%以上を占める調達由来の排出量は、推計が不正確で高コストなため、多くのサステナビリティ担当者が行き詰まっていた。今回の新製品は、AIが製品を素材・工程ごとに分解し、サプライチェーン全体の排出要因を詳細に把握できる仕組みを持つ。ユーザーは一次データを反映させ、調達選択のシナリオ分析を行うことも可能となる。
技術的には、複数のAIエージェントによる排出因子の独立評価、データの透明性確保、サプライヤーデータを活用した継続的改善といった特徴を備える。また、従来の「支出ベース推定」では認識されなかった低炭素鋼材の実排出量削減や、複雑なサプライチェーンにおけるサプライヤーごとの違いを捉える事例も示された。
ウォーターシェッドは今後もAI機能を拡充し、単なる速度向上ではなく、実際の脱炭素化を後押しすることを強調している。
(原文)Introducing AI-accelerated Product Footprints
(日本語参考訳)AI加速型製品フットプリントのご紹介