12月11日、IT世界大手米マイクロソフトとアメリカ労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)は、AIがどのように労働者のニーズを予測するためのオープンな対話構築に向け新たなパートナーシップを結成したと発表した。 労働団体とIT企業とによるAIに焦点を当てたパートナーシップは今回が初。
本パートナーシップは、米国通信労働組合(CWA)がマイクロソフト傘下のアクティビジョンとゼニマックスのビデオゲーム労働者を対象として交渉した労働組合中立保持協定と、マイクロソフトが2022年6月に発表した労働原則に基づいている。
本パートナーシップは以下3分野で協働していく考え。
- 労働者と学生向けのAI教育:マイクロソフトは、AIの最新および今後の発展に関する正式な学習の機会を提供し、新しいテクノロジーに関する重要な情報と洞察を労働者に提供する。 これらは、マイクロソフトのAI専門家が進行役となり2024年の冬に開催される学習セッションから開始される。学習セッションでは、AIの仕組みと今後の方向性に関する情報へのアクセスを提供し、その機会の概要を説明し、潜在的な課題を分析する。 さらに、2024年から2026年にかけて、特定のキャリアや役割に合わせた詳細な体験型ワークショップも開催する予定。
- 労働組合幹部や労働者からの直接のフィードバック:労働者の専門知識と視点がマイクロソフトのAI開発者の仕事に確実に反映されるように、労働組合幹部や労働者が経験に基づく洞察、懸念、フィードバックを開発者に直接共有するためのメカニズムを開発。 本協働は今冬に開始され、マイクロソフト主催の労働サミットの形式で行われる。
- 共同の政策とスキル開発:労働者に必須のスキルを身に付ける政策を提案し、AIを活用した経済で必要なスキル、知識、経済的サポートを提供する。特に非伝統的な技術職における登録実習の拡大を支援し、キャリアおよび技術教育への資金提供を提唱する。 AIカリキュラムの面では、共同で新しいコンテンツと専門学習の機会を開発、実装し、従業員が将来の職場に備えられるようにもする。
【参照ページ】
(原文)AFL-CIO and Microsoft announce new tech-labor partnership on AI and the future of the workforce
(日本語参考訳)AFL-CIOとマイクロソフト、AIを活用した労働者のニーズ予測でパートナーシップを結成