Rio TintoとSalzgitter、グリーン製鉄・パートナーシップを締結

6月7日、Rio Tinto(リオティント)と鉄鋼メーカーのSalzgitter(ザルツギッター)は、カーボンフリー製鉄に向けて、新たなパートナーシップを締結したことを発表した。両社は、リオティント社の鉄鉱石ペレット、塊鉱、微粉末を、ザルツギッター社がドイツで展開するSALCOSグリーン・スチールプロジェクトで使用するための最適化を検討することに合意し、新たに覚書を締結した。

鉄鋼は、世界でも有数のCO2排出量の多い産業であり、その温室効果ガス排出量は、化石燃料の使用による直接排出量の7-9%を占めている。世界のメーカーがサプライチェーンの脱炭素化を目指す中、化石燃料を使わないエネルギーで生産される鉄鋼の需要は大きく伸びると予想されている。

ザルツギッターがドイツで進めているSALCOS グリーン・スチール プロジェクトでは、高炉で使用される石炭の代わりに、水素を利用して鉄鉱石を加熱する水素直接還元法により、実質的にカーボンフリーな鉄鋼生産を目指している。ザルツギッターは、早ければ2026年に最初の直接還元プラントの稼働を目指し、炭素を使用する高炉ルートを順次直接還元プラントで置き換えていく予定だ。

【参照ページ】
(原文)Rio Tinto and Salzgitter sign MOU to study using Rio Tinto iron ore in green steelmaking
(日本語訳)Rio TintoとSalzgitter、グリーン製鉄・パートナーシップを締結

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2025-10-27

    【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2026年1月からEUでは炭素国境調整メカニズム(Carbon Border Adjustment…
  2. 2025-10-27

    GRIとCDP、環境報告の共通化へ―新マッピングでデータ活用を促進

    10月21日、国際的なサステナビリティ報告基準を策定するGlobal Reporting Init…
  3. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る