5月、プロフェッショナルサービス企業のアーンスト・アンド・ヤングLLP(EY US)と非営利研究団体の金融教育研究財団(FERF)が発表した新しい調査によると、55%の企業がスプレッドシートにESGデータを収容しており、ESG情報の収集と報告プロセスは依然として高度な手作業で行われている。
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財務専門家は「ESG報告の推進にどのように貢献しているか」というテーマで、米国大手企業の72人の最高会計責任者とコントローラーを対象に調査を行い、さらに調査対象グループを代表する上場企業8社の財務幹部へのインタビューも実施した。
調査によると、企業が投資家や規制当局、その他のステークホルダーから、環境への影響、多様性と包括性、人権など、複数のESG要素に関する透明性を求める圧力が高まり、報告要件が増加する一方で、ESGデータを収集・管理するための手順、システム、方針は比較的初期段階にとどまっている。ESGデータの一貫した適用を推進するための手順が比較的完備されていると回答した企業はわずか8%で、ESG情報に関わるレビュープロセスを促進するツールがあると回答したのは半数以下だった。
また、ESGデータの収集と管理は、依然として非常に手作業が多い。回答者の25%だけが、自社のESG情報が現在ESG専用ソフトウェアや財務報告用のソフトウェアソリューションに存在していると報告し、半数以上が情報をスプレッドシートに保存していると報告した。