
9月3日、世界的な再保険会社スイス再保険(Swiss Re)は科学的根拠に基づく気候目標認証機関「SBTi(Science Based Targets initiative)」による認証なしに、自社の気候変動目標を推進していく方針を明らかにした。同社のサステナビリティ戦略はこれまで通りで、2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロを実現する目標は継続するという。
Swiss Reは「気候移行計画(Climate Transition Plan)」をすでに策定し、ネットゼロ達成に向けた中間的な節目を設けている。同社は声明で「現在の焦点は戦略のさらなる実行と、ダイナミックな環境の中で顧客のネットゼロ移行支援を行うことにある」と説明した。
再保険という事業特性から、気候リスクをはじめとするリスクの理解・管理・価格設定は同社の中核的役割である。Swiss Reは「顧客が直面する気候リスクや移行期の機会を的確に判断できるよう、長年培った知見と専門性を提供し続ける。」としている。
(原文)Swiss Re pursues climate targets without SBTi validation