9月8日、米投資会社アポロ・グローバル・マネジメントは、ドイツの大手電力会社RWEと新たに設立するジョイントベンチャー（JV）に対し、32億ユーロ（約5,500億円）の出資を行うと発表した。JVはRWEが運営を担い、同社が保有する送電系統運営会社アンプリオン（Amprion）への25.1%出資持分を保持・資金支援する。

アンプリオンはドイツ7州に送電網を展開し、約2,900万人および産業界に電力供給する同国有数の送電事業者である。今回の資金注入により、今後10年にわたる大規模な送電網拡張計画を支える。安定した配当収入が見込まれることから、RWEにとっては再生可能エネルギー、蓄電池、柔軟な発電資産拡大など中核事業への集中を強化する戦略にも沿う。

アポロのパートナー、ジャムシッド・エフサニは「今回のRWEとの協業は、ドイツにおける重要インフラ拡張を支える長期資本支出を可能にする。今後も欧州での投資をさらに加速させ、特にドイツ、フランス、イタリア、英国に注力していく。」と述べた。

アポロはこれまで欧州企業を含む多様な相手に対し1000億ドル超のファイナンスを供給してきた実績があり、ドイツだけでも今後10年間で1,000億ドル以上を投資する計画を示している。

取引は規制当局の承認などを経て、2025年第4四半期に完了する予定だ。法務アドバイザーはラサム＆ワトキンス、ポール・ワイス法律事務所が務める。

（原文）Apollo Commits €3.2 Billion to RWE Joint Venture Supporting the German Transmission Grid
（日本語参考訳）アポロ、ドイツの送電網を支援するRWE合弁会社に32億ユーロを投資