
9月2日、ENGIEノースアメリカは、サステナビリティ志向のハイパースケールデータセンター開発企業プロメテウス・ハイパースケールと提携し、テキサス州ダラス周辺の再生可能エネルギーおよび蓄電施設敷地に液冷式データセンターを共同開発すると発表した。
本提携により、プロメテウスは高効率の液冷式インフラをENGIEの風力・太陽光・蓄電資産の隣接地に導入する。第1弾となるAI対応の高性能データセンターは2026年に稼働予定で、その後2027年以降に追加拠点が展開される見通しだ。
ENGIEは、商業・産業向け電力供給やトレーディングの経験と再エネ資産を活用し、拡張性と持続可能性を兼ね備えた統合エネルギーソリューションを提供することを強調した。再エネとデータセンター需要の融合を図ることで、拡大するAIや高性能計算需要に応える狙いがある。
プロメテウス会長で元bp CEOのバーナード・ルーニー氏は「次世代のデジタルインフラ開発において、ENGIEは最適なパートナーである」と述べ、既存の再エネ資産と専門性を評価した。また、短期的な電源確保に向けてオンサイト発電事業者Conduitとも連携し、プロジェクト由来の炭素排出を市場メカニズムを通じて相殺できる仕組みも導入される。
この協業は、再生可能エネルギー分野の経験と液冷式データセンター設計の技術を組み合わせ、拡大するAI時代における信頼性とサステナビリティを両立する取り組みと位置づけられる。