ジェンタリとAWS、インドで約80MW規模の風力発電契約を締結

8月5日、マレーシアのクリーンエネルギー大手ジェンタリとアマゾン ウェブ サービス(AWS)はインドのタミル・ナドゥ州で80メガワット(MW)規模の風力発電プロジェクトに関する電力購入契約(PPA)を締結したと発表した。この契約は、両社が掲げる2040年までのネット・ゼロ達成という目標に向けた具体的な一歩となる。

本プロジェクトは、2023年に両社が結んだ協力協定に基づくもので、2027年半ばの稼働開始を目指す。発電所の稼働後は、年間約30万メガワット時(MWh)の再生可能エネルギーを供給する見込みだ。ジェンタリは再生可能エネルギーの供給を通じて自社のビジョンを推進し、同時にAWSのネット・ゼロ目標達成を支援する。

クアラルンプールで行われた調印式では、ジェンタリのチーフ・リニューアブルズ・オフィサーであるロウ・キアン・ミン氏と、AWSのASEAN担当マネージング・ディレクターであるジェフ・ジョンソン氏が契約書を交換した。式典には、ジェンタリ会長でペトロナスのグループ最高経営責任者(CEO)でもあるテンク・ムハンマド・タウフィック氏や、ジェンタリのスシル・プロヒットCEOらが立ち会った。

ジェンタリのプロヒットCEOは、「この協業は、アジアと世界の低炭素社会への移行に不可欠な、実用的でクリーンなエネルギーソリューションを推進するという我々の共通のコミットメントを反映するものである。AWSと共にネット・ゼロへの道のりを支援できることを嬉しく思う」と述べた。

AWSのジョンソン氏は、「世界最大の再生可能エネルギーの法人購入者として、AWSは2040年までにネット・ゼロを達成するという目標に向けて取り組みを続けている。マレーシアを拠点に地域で影響力を拡大するジェンタリのような先進的な組織と協力できることを誇りに思う」と語った。

両社の協力は、アジア太平洋地域全体でクリーンエネルギーソリューションを拡大するという継続的な取り組みの一環である。ジェンタリは今後も再生可能エネルギー、水素、グリーンモビリティ分野での事業を拡大し、ネット・ゼロへの移行を加速させるためのパートナーシップ構築に注力していく方針だ。

(原文)Gentari and AWS Ink 80MW Wind Energy Deal to Accelerate Net Zero Goals
(日本語参考訳)ジェンタリとAWS、ネット・ゼロ目標の達成を加速するため80MWの風力発電契約を締結

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