香港金融管理局がサステナブルファイナンスの強化・ネットゼロ達成を目標に掲げる計画を発表

10月21日、香港金融管理局(HKMA)は、「サステナブルファイナンス行動計画(Sustainable Finance Action Agenda)」を発表し、地域における持続可能な金融のハブとしての香港の地位をさらに強固なものとし、アジアをはじめとする世界の持続可能な発展を支援するというビジョンを打ち出した。

このアジェンダは、以下の4分野にわたる8つの目標を含んでいる。

I. 銀行部門のネットゼロ達成

  • 2050年までに交流基金の投資ポートフォリオでネット・ゼロ・エミッションを達成する
  • 気候関連リスクと機会についての透明性を高める

II. 持続可能な未来への投資

  • 為替基金の投資ポートフォリオで2050年までにネットゼロ排出を達成
  • 地域の移行支援のための投資を行う

III. ネットゼロ達成のための融資

  • 香港を地域およびそれ以上において持続可能な資金調達プラットフォームに発展させる
  • サステナブルファイナンス分野でのイノベーションを促進する

IV. 持続可能性をより包括的に

  • 高品質で包括的なサステナビリティレポートをサポートする
  • 地域におけるサステナブルファイナンスに関する人材と知識のギャップを埋める

また、香港金融管理局は今後、業界向けにさらなるガイダンスや支援ツールを提供するなど、行動指針の実施に取り組んでいくと示した。市場の発展や業界からのフィードバックを考慮しながら、HKMAは必要に応じて行動指針を見直し、改良していくという。

【参照ページ】
(原文)HKMA unveils Sustainable Finance Action Agenda
(日本語参考訳)香港金融管理局が持続可能な金融行動計画を発表

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. 2025-7-10

    EUタクソノミーの簡素化で企業の負担軽減へ―欧州委、報告義務緩和を採択

    7月4日、欧州委員会は、EU共通の分類基準であるEUタクソノミーに関する一連の簡素化措置を採択した…
  3. 2025-7-9

    ISSB、SASB基準の包括的見直し案を公表

    7月3日、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、SASB基準の改訂案およびIFRS S2実…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る