食品循環資源の再利用拡大へ、省令改正案で意見募集開始

9月4日、環境省など関係省庁は「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」に基づく再生利用事業計画の認定省令改正案について、国民からの意見募集(パブリックコメント)を開始した。募集期間は10月3日までとなる。

今回の改正は、食品関連事業者・再生利用事業者・農林漁業者の三者連携を強化し、食品循環資源の安定的な再利用を促進することが目的である。現行制度では、特定肥飼料を利用して生産された農畜水産物とその加工品のみが認定対象だが、改正により範囲が拡大される。具体的には、肥料から生産される牧草や飼料作物由来の飼料、さらには飼料を給餌された家畜のふん尿から製造される肥料なども対象に追加される。

この見直しは、事業者から「既存の農畜水産物や加工品に限らず、再生利用の成果物も認定対象とすべき」との要望を受け、2024年6月の関係審議会合同会合で適当と判断されたことを踏まえたものである。

改正省令案は、再生利用事業計画の申請書記載事項(第2条)、特定農畜水産物等の定義(第4条)、利用量規定(第5条)を修正し、新たに「特定肥飼料等」を利用した農畜水産物や加工品を認定制度の対象に含める内容となっている。

意見はパブリックコメントサイトを通じて受け付けられる。

(原文)食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律に基づく再生利用事業計画の認定に関する省令の一部を改正する省令案に対する意見の募集(パブリックコメント)について

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