
10月19日、英国政府は再生可能エネルギーや原子力などの分野で2030年までに40万人の新規雇用を創出する国家計画(クリーンエネルギー・ジョブズ・プラン)を発表した。配管工や電気技師、溶接工をはじめとする31職種を重点分野に指定し、全国で技術教育を強化する。
政府は新たに「クリーンエネルギー・テクニカル・エクセレンス・カレッジ」を5校設立し、若年層を中心に次世代人材を育成する。これにより、エネルギー業界の就業人口は現在の約43万人から2030年には86万人へ倍増する見込みだ。
エド・ミリバンド・エネルギー安全保障・ネットゼロ相は声明で「産業地域に安定した高賃金の仕事を取り戻す」と述べ、労働組合と連携しながら労働条件の改善と技能訓練を進める方針を示した。パット・マクファデン雇用年金相も「脱炭素化は労働者・産業双方に利益をもたらす」として、職業訓練の拡充を強調した。
政府はまた、石油・ガス産業からの転職支援や退役軍人の再雇用促進など、多様な人材の活用を掲げる。既に英国内では再エネや原子力関連事業への民間投資が累計500億ポンド(約9.5兆円)を突破しており、サイスウェルC原発や炭素回収・貯留(CCUS)拠点などで数万人規模の雇用創出が見込まれる。
新計画では、クリーンエネルギー分野の初任給が他産業平均より23%高いとされ、特に沿岸部や産業地帯で地域再生への波及効果が期待されている。政府は「環境対策と経済成長を両立する雇用モデル」と位置づけ、全国的な産業再建の柱に据える考えだ。
(原文)Clean energy jobs boom to bring thousands of new jobs
(日本語参考訳)クリーンエネルギーの雇用ブームが数千の新規雇用をもたらす
















