
9月18日、投資運用会社ガルバナイズ・クライメート・ソリューションズ(Galvanize Climate Solutions)は電力・製造・エネルギー効率化・レジリエンス領域に投資する新戦略「Credit and Capital Solutions」を発表した。戦略の中核には、機関投資家からの13億ドル(約2,000億円)の資金拠出が据えられる。
新事業は銀行融資に依存しない形の資金供給を特徴とし、構造化クレジット、優先株式、特別状況投資などを通じて、世界の公開・非公開市場における事業やプロジェクトに柔軟な資本を提供する。対象分野は米国、カナダ、欧州を中心とし、再生可能エネルギー(大規模・分散型)、送電・蓄電インフラ、車両電動化、省エネ投資、高度素材の製造など幅広い。
運営体制は充実しており、同戦略はジョン・デラニー(元米下院議員、複数の専門金融会社創業者)が議長を務めるほか、ゴールドマン・サックス出身で米エネルギー省の融資プログラム局CIOも歴任したクリス・クリード氏が共同責任者となる。さらに、リバーストーンやファラロン・キャピタル出身の投資家らも参画する。
ガルバナイズCEOのケイティ・ホール氏は「エナジー・トランジション(エネルギー移行)に特化した投資プラットフォームの柱として位置付ける。チームは数十年にわたる投資戦略の拡大経験を背景に、リターンを重視しつつエネルギー移行を推進する」と述べた。
ガルバナイズはこれまで不動産、ベンチャー・グロース、公開株式の各戦略を展開してきたが、今回の新戦略によって投資領域をさらに拡張する。
共同責任者のデラニー氏は「政策環境に不確実性はあるが、クリーンエネルギーの成長は経済性と需要によって加速している。われわれの戦略は、再生可能インフラやサプライチェーン、次世代産業基盤の整備を支える資金を供給する」と強調した。
近年、世界の富裕層や機関投資家の間ではプライベートクレジットへの需要が急増している。175のファミリーオフィスを対象とした調査では、約3分の1が「今後、プライベートクレジットへの投資配分を拡大する」と回答し、代替資産の中で最も注目度が高い分野となっている。
(原文)Galvanize Announces $1.3 Billion for New Credit and Capital Solutions Strategy
(日本語参考訳)ガルバナイズ、新たな信用・資本ソリューション戦略に13億ドルを発表