6月27日、気候技術のスタートアップ企業であるAether Fuelsは、シリーズAの資金調達ラウンドで3,400万ドル(約54.4億円)を調達したと発表した。
同社はこの資金を用いて、航空業界および海運業界向けの持続可能な燃料を製造する独自技術「Aether Aurora」の規模拡大を加速させる予定だとした。同燃料は、同社の戦略的パートナーであるエネルギー研究開発GTI Energyからライセンスを受けた技術を活用し、化学(触媒)・設備(リアクター)・プロセスフローの革新により、プラント投資および運用コストを大幅に削減し、収率を向上させる変革的なフィッシャー・トロプシュ(Fischer-Tropsch)プロセス(FTプロセス)を実現する。また、FTプロセスは非常に柔軟性が高い技術であり、さまざまな種類の豊富な廃棄炭素原料からジェット燃料やその他の液体炭化水素への転換を可能にするため、他の多くの持続可能な航空燃料(SAF)製造プロセスが直面する供給制約を克服することができるとした。
また、同社は新たな資金を用いて、研究開発インフラをさらに拡大し、新しい触媒とプロセス技術をスケールアップし、現在稼働中の1.5ガロン/day規模のパイロットラインに続く、100ガロン/day規模のテスト生産プラントの建設を加速させる予定であると発表した。また、米国および東南アジアでのSAFおよび他の持続可能液体燃料を生産プロジェクトを含む、商業規模の生産施設のパイプラインを開発するとしている。また、プロジェクトの促進のため、AetherとGTI Energyは、GTI Energyのシカゴ近郊の構内にAetherの研究開発センターを設立したと発表した。
【参照ページ】
(原文)Aether Fuels Secures $34 Million in Series A Financing
(日本語参考訳)Aether Fuels、シリーズA資金調達で3,400万ドルを確保