環境省、調整後GHG排出量の算定方法を改正

1月11日、環境省は、「調整後温室効果ガス排出量を調整する方法」について所要の改正を行うと発表した。

事業者が事業所管大臣に報告する「温室効果ガス算定排出量」の算定方法の見直しについては、2022年1月から 12 月まで「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度における算定方法検討会」において議論を行い、同年12月に中間取りまとめを公表している。本取りまとめ及びこれを受けた報告命令の改正を踏まえ、今回調整後GHG排出量を調整する方法について所要の改正を行った。

今回の変更により、廃棄物の燃料利用又は廃棄物燃料の使用により発生するCO2がエネルギー起源CO2に位置付けられたことに伴い、調整対象GHG排出量のうちエネルギーの使用に伴って発生するCO2排出量から、廃棄物又は廃棄物燃料の使用により発生するCO2について控除する。ガス事業者及び熱供給事業者についても、調整後GHG排出量における、他人から供給された都市ガス及び熱の使用による排出量の算定について、電気と同様に事業者別の調整後排出係数を使用しなければならない。

特定排出者が購入した国内認証排出削減相当量及び非化石証書については、非化石電気由来のグリーンエネルギーCO2削減相当量及び非化石電源CO2削減相当量の合計は他人から供給された電気の使用に伴うCO2排出量を、非化石熱由来のグリーンエネルギーCO2削減相当量は他人から供給された熱の使用に伴うCO2排出量を上限として控除可能。ただし、適用日以前に認証されたグリーンエネルギーCO2削減相当量については従前の通り使用可能とされた。

【参照ページ】
「調整後温室効果ガス排出量を調整する方法の一部を改正する件」の告示について

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-2

    環境NGO、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力に気候変動株主提案を再提出

    4月15日、環境NGOの3団体は、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力の4社に対し、気候変動株…
  2. MUFG

    2024-4-30

    MUFG、サステナブルファイナンス目標を100兆円に引き上げ

    4月1日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、サステナブルファイナンスの実行額目標を…
  3. 2024-4-30

    経産省とJPX、SX銘柄2024として15社を選定

    4月23日、経済産業省と東京証券取引所(JPX)はサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX…
ページ上部へ戻る