11月27日、ビジネスと金融市場の情報サービスプロバイダーであるブルームバーグは、投資家が企業の事業が国連の持続可能な開発目標(SDGs)のいずれかに与える潜在的な影響を評価し、ポートフォリオにおけるインパクトの統合を支援できるようにすることを目的とした、新しいデータマッピングとマテリアリティ評価ツールの提供を開始したことを発表した。
国連のSDGsとは、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の一部として採択された17のカテゴリーの目標を指し、地球を保護し、世界的に生活の質を向上させることを目的としている。 SDGsの目標には、貧困と飢餓の撲滅、教育の改善、環境の保護などが含まれる。
新しいデータマッピングとマテリアリティ評価は、国連環境計画金融イニシアティブ(UNEP FI)のセクター・インパクト・マップ(経済セクターと活動をさまざまな影響分野に対応させるもの)をブルームバーグのESGデータ提供に統合するもの。5万社の上場企業に適用される38の影響トピックとSDGsに500以上のセクター活動をマッピングし、企業が環境、人々、経済発展に与える可能性のあるポジティブな影響とネガティブな影響を区別して提供する。
ブルームバーグは、UNEP FIセクターインパクトフレームワークを自社のデータ提供に統合した最初のデータプロバイダーであると述べている。
ブルームバーグによると、本ソリューションは、SDGsに関連する客観的なデータを求める投資家の需要が高まっている中で生まれた。同社は、インパクト投資の市場が2021年に世界で1兆ドル(約147兆円)の大台を超えた一方で、国連の試算によると、2030年までにSDGsを達成するための資金ギャップは2.5兆~3兆ドル(約370兆〜444兆円)に達していると指摘している。ブルームバーグは、本ツールは「持続可能な資産に資本を振り向け、民間セクターの活動とSDGsとの整合性を評価しようとする投資家にとって、より明確なものとなるだろう」と述べる。
【参照ページ】
(原文)Bloomberg Integrates United Nations Framework to Assess Potential Company Impact on Sustainable Development Goals
(日本語参考訳)ブルームバーグ、企業のSDGsへの影響を評価する新ツールを発表