DWS、パリ協定に基づく新ETFを販売。新たに新興国向けファンドを設定

12月19日、欧州最大級の資産運用会社であるDWSは、同社の上場投資信託事業であるXtrackersにおいて、気候変動に焦点を当てた新しいETFを発売し、パリ協定に焦点を当てた一連の商品シリーズに、新興市場へのエクスポージャーを提供するファンドを追加することを発表した。

新ファンド「Xtrackers Emerging Market Net Zero Pathway Paris Aligned UCITS ETF」は、Solactive ISS ESG Net Zero Pathwayインデックスシリーズに連動するDWSの最新のファンド。3月にはユーロ圏および先進国株式に焦点を当てたシリーズの最初のファンド、9月には米国、欧州、日本の株式市場にエクスポージャーを与える追加ETFが発売されている。

ETFの原指標は、EUのParis Aligned Benchmark(PAB)規則に対応している。EUの規則でPABと表示される指数は、パリ協定の長期気候目標に合致する資産選択基準を満たす必要がある。基準には、温室効果ガス(GHG)排出強度を市場指数と比較して最低でも50%削減し、年間のGHG排出強度を7%以上削減することなどが含まれる。

本ETFは、世界の新興市場の大型・中型企業のパフォーマンスを反映することを目的とし、PAB基準に沿って選択・加重されたSolactive ISS ESG Emerging Markets Net Zero Pathwayインデックスに連動する予定だ。同インデックスは、気候変動に関する機関投資家グループのネット・ゼロ投資フレームワークの推奨も反映しており、炭素強度、SBTi(Science Based Targets initiative)への取り組み、TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)報告基準などの要素に従って構成銘柄を重み付けし、さらにESGスクリーニングも採用している。

【参照ページ】
(原文)DWS Launches Emerging Markets ETF Tracking Solactive Index and Expands its Paris Aligned Range Once More
(日本語参考訳)DWS、パリ協定に基づく新ETFを販売。新たに新興国向けファンドを設定

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る