9月12日、鉄道会社のUnion Pacificは、6億ドル(約850億円)のグリーンボンドの発行を完了し、脱炭素化および排出削減のための投資資金に充当することを発表した。
本グリーンボンド発行は、Union Pacificが昨年末に発表した、2050年までに温室効果ガスの排出を完全にゼロにするというコミットメントと、温室効果ガス排出削減目標達成のための取り組みや行動を詳細に記した気候行動計画の発表に続くものだ。また、Scope 1と2の温室効果ガス排出量の絶対量と、機関車の運行によるScope 3の温室効果ガス排出量を2030年までに26%削減するという、Science Based Targets initiative(SBTi)により承認された目標も掲げている。
この行動計画では、より効率的な機関車やエネルギー管理技術への投資による業務効率の向上、環境に優しい陸上輸送ソリューションとしての鉄道の推進、サプライチェーンにおける新たな循環型社会の構築などが盛り込まれている。
Union Pacificは最近、グリーン・ファイナンスの枠組みを発表し、グリーンボンドの発行による投資の対象カテゴリーを概説した。資金使途としては、新車両・車両・設備への投資や既存車両のアップグレード、循環型経済への投資、エネルギー消費量の削減や省エネをサポートするソリューションや設備、再生可能エネルギーへの投資や電力購入契約、持続可能な水・廃水管理への投資、自然生態系の保護・回復・増加を目的とした自然共生型ソリューションへの支出などが考えられる。
なお、同枠組みによると、グリーンボンドで調達した資金は、化石燃料の輸送に特化したインフラや鉄道の車両に使用することはできない。
【参照ページ】
(原文)Union Pacific Issues $600 Million in Green Bonds to Fund Investments Aimed at Reducing Carbon Footprint
(日本語訳)ユニオン・パシフィックが6億ドルのグリーンボンドを発行し、カーボンフットプリント削減に向けた投資に充当