アマゾン、水資源再生プロジェクトを拡大、年間20億リットル超を補給へ

11月17日、アマゾンは年間20億リットル以上の水を再生する見込みの新たな4件の水補給プロジェクトを発表した。これらは湿地造成や健全な土壌づくりなど、自然の働きを利用したネイチャー・ベースド・ソリューション(NBS)により、生態系の回復と水資源の確保を図る取り組みである。
アマゾンはこれまでに22件以上の同種プロジェクトを公表しており、年間110億リットル超の水を再生・改善する見通しだ。これは五輪仕様プール約4,400杯分に相当する。
メキシコ・グアダラハラ近郊では、環境企業トロト(Toroto)と協働し、約259ヘクタール(サッカー場約500面分)の流域再生を実施する。植生活用や植林手法により流出を減らし、雨水の涵養を増やすことで、年間1億5,000万リットルの水補給を目指す。この地域が抱えるサンティアゴ川流域の水量・水質問題にも寄与する。
米国ニューメキシコ州では、ナショナル・オードゥボン協会を通じ、渇水が続くリオグランデ川と都市湿地を枯渇から守る取り組みを支援する。年間1億2,000万リットル以上の水再生が期待されている。
ノースカロライナ州では、NFWF(National Fish and Wildlife Foundation)と連携し、ピーディー川流域で2万エーカーのロングリーフパイン林を回復・保全する。処方火入れによる植生管理などで森林の健全性を高め、年間16億リットルの水涵養につなげる。
英国では、テムズ川流域でリバーズ・トラストとの協力を拡大し、川と氾濫原の再接続による自然型洪水管理を推進する。年間約2億1,500万リットルの水再生と生物多様性の向上が見込まれる。
(原文)Amazon’s water conservation and replenishment efforts around the world
(日本語参考訳)アマゾンの世界各地における水資源保全と水資源回復の取り組み

