
6月9日、アマゾンは2030年までに米国の120以上のデータセンター拠点で再生水の利用を拡大すると発表した。これにより、年間5億3,000万ガロン(約20億リットル)超の飲料水供給を地域社会で守ることが期待されている。
AWS(Amazon Web Services)はこれまでバージニア州やカリフォルニア州で再生水を使用してきたが、新たにバージニア州内の他地域、ジョージア州、ミシシッピ州でも展開する。特にバージニア州では、蒸発冷却システムに再生水を活用する州初の事業者として認可を受け、従来手法に比べ最大85%の水使用削減を実現している。
AWSグローバルデータセンター担当副社長ケビン・ミラー氏は「地域の一員として淡水資源の保全に全力を尽くす。再生水インフラを拡大することで、技術革新と環境責任の両立を目指す」と述べた。
この取り組みは、2030年までに「ウォーター・ポジティブ(使用水量以上の水を地域へ還元)」を達成するというAWSの目標を支えるものであり、2024年時点でこの目標の53%に到達している。
水環境連盟(WEF)のハワード・カーター会長は「この再生水活用は地域の水システムの負荷を軽減し、AI経済の需要にも応える。公私連携による革新的な水ソリューションの好例だ」と評価している。
(原文)Amazon’s water conservation and replenishment efforts around the world
(日本語参考訳)アマゾンの世界各地における水資源保全と水資源の補充活動