EV電池合弁、韓国LGエナジーソリューションへ譲渡 戦略転換の象徴

2月6日、欧米自動車大手ステランティスは、カナダ拠点の電気自動車(EV)電池合弁「NextStar Energy」に保有する49%出資分を、韓国LGエナジーソリューションへ売却することで合意した。EV投資戦略の見直しの一環であり、同社は出資撤退により事業方針の再調整を進める。

NextStar Energyは2022年に両社が設立した合弁で、カナダ初の大規模EV電池製造拠点として構想された。年産能力は45ギガワット時超を想定し、北米向けEV電池供給を目的としていた。これまでに50億カナダドル超(約37億米ドル)が投資され、クリーンエネルギー製造拠点として注目を集めてきた。

韓国金融監督院への届け出によれば、売却によりLGエナジーソリューションが合弁の完全支配権と運営権を取得する。これにより意思決定の一元化が可能となり、同社の世界戦略に沿った運営が進められる。ステランティス側は、資本集約的なEV製造分野への関与を縮小する姿勢を示した。

同社は併せて事業戦略の「リセット」を発表し、既発表のEV計画縮小し、顧客の実需により適合した運営体制を目指すとしている。EV普及速度の鈍化やコスト負担、充電インフラ不足などを背景に、自動車各社が投資計画を再評価する動きが広がっている。

売却後、LGエナジーソリューションは同施設をEV向けに加え、エネルギー貯蔵システム分野にも対応させる方針を示した。世界の貯蔵能力を60GWh超へ拡大する計画の一環で、うち50GWh以上を北米に配置する計画である。NextStarはカナダのクリーンエネルギー製造基盤として引き続き重要資産と位置付けられている。

(原文)LG Energy Solution to Acquire Full Ownership of NextStar Energy in Joint Strategic Decision with Stellantis

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