世界のエネルギー転換投資、2025年に過去最高

1月26日、調査会社のBloombergNEF(BNEF)は2025年の世界のエネルギー転換関連投資額が前年比8%増の2兆3,000億ドル(約230兆円)と、過去最高を更新したと発表した。貿易摩擦や地政学的緊張が続く中でも、脱炭素投資の堅調さが示された。
BNEFの年次報告書「Energy Transition Investment Trends」によると、最大の投資分野は電動輸送で、電気自動車(EV)や充電インフラへの投資が8,930億ドルと全体の中で最も大きな割合を占めた。次いで再生可能エネルギーが6,900億ドル、送電網投資が4,830億ドルとなった。
一方、再生可能エネルギー分野への投資は前年比9.5%減少した。最大市場である中国において、電力市場制度の変更が不確実性を高めたことが影響したとみられる。水素(73億ドル)と原子力(360億ドル)を除く他の分野では、投資額が増加した。
また、クリーンエネルギー供給への投資は、化石燃料供給への投資を2年連続で上回り、その差は2024年の850億ドルから1,020億ドルに拡大した。化石燃料分野では、石油・ガス上流開発や化石燃料火力への投資減少により、2020年以来初めて前年を下回った。
地域別では、アジア太平洋地域が世界全体の47%を占め最大となった。中国は8,000億ドルで引き続き最大市場だったが、再生可能エネルギー投資は2013年以来初めて減少した。インドは15%増の680億ドル、欧州連合(EU)は18%増の4,550億ドルと伸び、世界全体の投資増加に最も貢献した。米国も政策面での逆風がある中、3.5%増の3,780億ドルとなった。
クリーンエネルギーのサプライチェーン投資は6%増の1,270億ドルとなり、太陽光、蓄電池、風力設備や電池金属関連が成長をけん引した。ただし、供給過剰の影響で価格下落圧力は続く見通しで、中国が引き続き投資の大半を占めるとBNEFは分析している。
気候テック企業への株式投資は、前年比53%増の773億ドルと3年ぶりに増加に転じた。再生可能電力、蓄電、低炭素輸送分野が資金調達を主導し、M&Aも991億ドルと高水準を維持した。
BNEFは、今後5年間のエネルギー転換投資について、年平均2兆9,000億ドル規模に達するとの基本シナリオを示している。
(原文)BloombergNEF Finds Global Energy Transition Investment Reached Record $2.3 Trillion in 2025, Up 8% from 2024
(日本語参考訳)ブルームバーグNEF、世界のエネルギー転換投資は2025年に過去最高の2.3兆ドルに達し、2024年から8%増加

