アリアンツ・グローバル・インベスターズ、新興国向けクレジット戦略で約690億円を初回クローズ

1月20日、アリアンツ・グローバル・インベスターズ(AllianzGI)は20日、新興市場向けのクレジット投資戦略「アリアンツ・クレジット・エマージング・マーケッツ(ACE)」について、初回クローズとして6億9,000万ドル(約690億円)のコミットメントを確保したと発表した。最終的には10億ドル規模を目指し、パリ協定および国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成を後押しする。

ACEは、ブレンデッド・ファイナンスを活用した投資スキームを採用。公的機関が提供するファーストロス(損失吸収)資本を下位に置くことで、年金基金などの機関投資家が上位ポジションで参加できる構造とし、価格変動の抑制とリターンの安定化を図る。アンカー投資家にはアリアンツおよびスイスのガストロソーシャル年金基金が名を連ね、ファーストロス資本はカナダ政府(グローバル・アフェアーズ・カナダ)、英国の開発金融機関であるブリティッシュ・インターナショナル・インベストメント、米州開発銀行インベストなどが拠出する。さらに、スウェーデン国際開発協力庁(Sida)およびデンマークのインパクト・ファンド・デンマークが保証を担う。

投資先は、開発金融機関(DFI)や多国間開発銀行(MDB)との共同投資を中心に、環境・社会・ガバナンス(ESG)基準の高い案件を選別。低炭素分野の民間債務に分散投資し、再生可能エネルギー、スマート農業、持続可能なインフラ、金融包摂、製造業の一部などを対象とする。地域はアフリカ、中南米・カリブ海地域、アジア太平洋を含む新興市場全般を想定する。

アリアンツ・グローバル・インベスターズのエドゥアール・ジョザン・プライベートマーケッツ責任者は、「気候変動への対応は先進国投資だけでは不十分だ。官民連携により新興市場へ機関投資家資金を動員し、魅力的な収益と測定可能な社会的・環境的成果の両立を目指す」と述べた。アリアンツのルドヴィック・スュブラン最高投資責任者(CIO)も「周到な設計によって、大規模な民間資本の動員が可能になる」と強調した。

ACEでは、国際金融公社(IFC)のパフォーマンス・スタンダードに基づく厳格なESG分析とインパクト評価を実施し、温室効果ガス排出削減量、雇用創出(可能な限り男女別)、金融包摂の進展、再生可能エネルギー設備容量などの指標で成果を測定する。運用はアリアンツ・グローバル・インベスターズの開発金融チームが担う。

同社は、国際金融公社(IFC)との11億ドル規模の共同融資プログラムなど、ブレンデッド・ファイナンス分野での実績を持つ。ACEはその延長線上に位置づけられ、公開市場との相関が低く、低ボラティリティを志向する新たな投資機会として、機関投資家の関心を集めそうだ。

(原文)AllianzGI announces the first close of the Allianz Credit Emerging Markets strategy at USD 690mn of commitments

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