12月21日、国連AIハイレベル諮問機関は、中間報告「人類のためのAIガバナンス」を発表した。同機関は、2024年夏に開催される未来サミットに先立ち、最終報告書を発表する予定である。3月31日までパブリックコメントを募集する。
同報告書は、国際規範とAIの開発・展開方法との緊密な連携を求めている。報告書の中心となるのは、持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために、リスクの水平スキャンやデータに関する国際協力の支援、コンピューティング能力の支援など、7つの重要な機能を遂行することで、AIの国際的なガバナンスを強化する提案である。また、説明責任を強化し、すべての国にとって公平な発言権を確保するための提言も含まれている。
中間報告書は、新たなグローバルAIガバナンス機関形成の指針となるべき原則として「包括性」「公益性」「データガバナンスの重要性」「普遍的、ネットワーク化、マルチステークホルダー」「国際法」を提唱。また、AIガバナンスが果たすべき機能として、「AIの現状とその軌跡の定期的な評価」「基準・安全性・リスク管理の枠組み調和」「国際的なマルチステークホルダー協働の推進、グローバル・サウスへの権限付与」「リスクの監視、緊急対応の調整」「拘束力のある説明責任規範の策定」等が挙げられた。
【参照ページ】
(原文)Interim Report: Governing AI for Humanity
(日本語参考訳)国連AI諮問機関、中間報告 「人類のためのAIガバナンス」発表