アリアンツ、2025年の異常気象による経済損失は1,840億ユーロ 気候適応への事前投資を重視

9月、ドイツの保険大手アリアンツ(Allianz)は、気候変動が経済に及ぼす影響を分析した報告書「Allianz Climate Economics Report 2026」を公表した。2025年の異常気象による世界の経済損失は1,840億ユーロに達し、2024年から32%減少したものの、2000~2019年の平均を20%上回った。
報告書は、気候変動による経済的影響が、建物やインフラなどの直接的な損害にとどまらず、生産性、物価、消費、財政、経済成長にも波及すると指摘した。
国別では、米国の経済損失が1,040億ユーロと最大だった。一方、国内総生産(GDP)に対する損失の割合は0.4%で、ジャマイカでは39.4%、タイでは2.9%に達するなど、国によって経済的な影響に大きな差がみられた。
また、2026年に欧州で発生した熱波について、経済活動への影響による損失を推計した結果、約1,130億ユーロに上るとした。
2027年のリスクについては、強いエルニーニョ現象が発生した場合の気温変化による経済的影響を144カ国・地域で分析した。その結果、2027年までに約3,950億ユーロの経済的損失が生じる可能性があると推計した。この試算には、干ばつや洪水、山火事などによる追加的な損失は含まれていない。
報告書は、災害発生後の復旧に依存するよりも、事前の適応策やレジリエンス強化への投資が重要であると指摘した。早期警戒システム、リスクマッピング、インフラの強靱化、事前の資金確保などを通じて、気候災害による経済的影響を抑える必要性を示している。
参考:Allianz Climate Economics Report 2026: A year of escalating costs
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