ソニーグループ、統合報告書に代わりサステナビリティレポートやウェブサイトで情報発信へ

Two professionals in suits review colorful charts and graphs on a table during a meeting in a glass-walled office scenario.

ソニーグループは、2026年以降、従来の統合報告書の発行を取りやめ、ウェブサイトを通じた財務・非財務情報の提供に切り替える方針を公表した。今後は投資家情報サイトをはじめ、「ソニーグループについて」「サステナビリティレポート」などのコーポレートサイトを継続的に更新し、情報を随時提供する。

同社は2019年から「Corporate Report(統合報告書)」を毎年発行してきた。2025年版では、企業のパーパスを起点に、事業戦略や経営資源、サステナビリティへの取り組みなどを通じた価値創造の考え方を紹介していた。

今回の方針変更は、統合報告書という独立した媒体の発行を終了するものではあるが、財務・非財務情報の開示自体を取りやめるものではない。従来の統合報告書に掲載していた情報については、今後、複数のウェブサイトなどを通じて提供していく方針だ。

国内では統合報告書を発行する企業が増加する一方、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)の開示基準に基づく法定開示も進められている。企業にとっては、有価証券報告書、統合報告書、サステナビリティサイトなど、それぞれの媒体の役割をどのように整理するかが課題となる。ソニーグループの方針変更は、統合報告書という媒体の役割を改めて考える一つの事例といえるだろう。

参考:Corporate Report 統合報告書


SSBJ制度化で統合報告書の役割はどう変わるのか

ソニーグループの事例は、今後、SSBJ基準に基づく法定開示が本格化する中、「統合報告書の役割」を改めて考える機会となりそうだ。

統合報告書は、主に投資家などの資本提供者を対象に、企業が中長期的にどのように価値を創造するかを説明する媒体として発展してきた。日本でも、経営戦略と財務・非財務情報を結び付けた価値創造ストーリーを伝える手段として普及している。

一方、SSBJ基準は、企業の見通しに影響すると合理的に見込まれるサステナビリティ関連のリスクと機会について、投資家などの意思決定に有用な情報の開示を求めるものだ。両者は想定利用者が重なるものの、統合報告書は価値創造の全体像を伝えることに重点を置く。

今後は、法定開示への対応と企業独自の価値創造ストーリーの説明をどう両立するかが重要となるだろう。有価証券報告書で開示要件を満たしつつ、統合報告書やウェブサイトなどで経営戦略とのつながりを伝える方法も考えられる。今後は、統合思考に基づく価値創造を、どの媒体で、どのように伝えるかが問われているといえるだろう。

統合報告書の価値創造ストーリーを見直すには

SSBJ基準への対応が進む中、企業独自の価値創造ストーリーをどう伝えるべきか。セミナー「価値創造ストーリーから見直す統合報告書」では、自社らしさが伝わる情報開示のあり方を考えます。

<お役立ちセミナー>
統合報告書を見直して自社らしさが伝わる開示をどのように実現するのか!「横並び」からの脱却を解説します。

統合報告書
価値創造ストーリーから
見直す統合報告書
「横並び」から
自社らしさが見える開示へ
›

🔓 会員登録で実務解説・実践ガイド
重要ニュースと実務に役立つ情報をまとめて受け取る
サステナビリティの最新動向から、実務解説・お役立ち資料までメールでお届けします。
✓ 最新ニュース ✓ 実務解説 ✓ お役立ち資料
無料会員に登録する →

関連記事一覧