SBTiダッシュボードの更新とは? 新設ステータスと変更の背景を解説

今年のSBTi企業ネットゼロ基準V2.0の更新に続き、2026年9月24日、SBTiはターゲットダッシュボードの表示内容を更新した。その更新内容は以下のとおり。
- 企業ステータスの用語見直し
- コミットメントおよび目標レベルのステータス分類の更新
- ステータスの説明と理由表示の更新
- 地域・領域分類のUN M49への変更
本ダッシュボードは、サプライチェーン上の取引先の目標設定状況を確認する企業や、投資判断に用いる金融市場関係者が参照するデータベースとして知られている。では、目標を設定している企業は、今回の変更をどこまで気にすべきなのか。また、今回の表示変更を受けて、対応すべきことはあるのだろうか。
本稿では、今回の更新で何が変わったかを整理した上で、優先すべきSBTiの最近の動きを解説する。
【関連セミナーのご案内】
SBTi V2.0対応は、もう始まっている ― 目標更新に向けた判断軸と算定の備え
2026年10月29日(木)12:00〜12:45、Zoomウェビナー。V1.3.1かV2.0か、目標更新に向けていま判断すべきことを気候変動領域の専門家が解説します。
SBTiターゲットダッシュボードの更新で何が変わったのか
今回の更新は、改訂された SBTi Commitment and Target Statuses に表示内容を整合させるもの。このバージョンは、V2.0、2026年8月13日公表、2026年9月24日発効である。
さらに、企業レベルの表示は、従来の「Committed」が「Commitment to Set Targets」に、「Targets Set」が「Validated Targets」に置き換わった。SBTiダッシュボードでは、この変更を企業の行動をより正確に表す調整として説明している。
より実質的な変更は、目標レベルのステータス新設だ。従来のダッシュボードでは、目標の状態を示すステータスは公開表示されていなかった。9月24日以降は、Expired、Inactive、Legacy、Otherの値が付与される。これにより、認定の有無以外にも、目標が現在どの状態かが公開される。
他にも、微修正ではあるが、地域・国の分類も、国連統計部が統計目的で定める国連M49基準に変更された。
※例:地域区分が「Eastern Asia」「Western Europe」等のM49分類に、国名表記も「Viet Nam」「Türkiye」等のM49表記に変更した。
SBTiステータスの表示はどのように読めばよいか
コミットメントと目標の双方について別々のステータスを持つ場合、以下の表のとおり、表示はValidated Targets、 Commitment to Set Targets、Commitment Removedの表示へと変更した。
🔓会員登録して続きを読みましょう!
続きでは、更新項目を対照表で整理したうえで、以下の質問に答える。
・SBTiステータスは誰が見ているか
・SBTiダッシュボード更新で何が読み取りやすくなるか
・なぜ今、SBTi企業ネットゼロ基準V2.0への対応が重要なのか
つづきは無料会員登録(名前・メール・会社名だけ入力)を行うと閲覧可能
すでに登録済みの方はログイン
<執筆者>

マルティネス リリアナ(ESGJournalスペシャリストライター)
サステナビリティ学修士。シンクタンクにて、海洋・大気環境分野を中心とした環境政策・制度検討支援(調査・分析)に従事。また、国際海事機関(IMO)における海洋環境関連条約の技術・政策議論にTechnical Advisorとして参画した経験を持つ。その後、 Big4 ファームにて、気候変動、ネイチャー課題を中心とした企業向けアドバイザリー業務に従事。現在は 非財務情報開示フレームワークからサステナビリティを巡る国際動向まで、企業実務の視点からオリジナル解説およびホワイトペーパーを執筆。

